頭痛は予防する時代です!
今回は、片頭痛の予防薬で頭痛が改善した患者さんの話をします。
長年頭痛持ちの40歳代の女性が、半年前に当院を受診されました。
お話を伺うと、特に原因もなく2〜3年前から頭痛がひどくなったそうです。更年期障害かと思い、婦人科で治療するも改善しませんでした。痛み止めも効かず、頭痛がひどくて仕事を早退したりや仕事に集中できない時間も増えるようになりました。
頭部MRI検査、頭痛の病歴、頭痛の問診票や頭痛ダイアリーの記載内容などから片頭痛と診断しました。頭痛も毎月10回ほど認めるため、予防療法の適応と判断しました。内服の予防薬を試すも改善しかったため、注射の予防薬(CGRP抗体薬)をお勧めしました。
注射して1ヶ月後に来院されましたが、診察室に入るなり、「頭痛も1回しかなかく、すごく調子良いです!」と言われました。
その後注射の予防薬は3回続けましたが、頭痛は1回/月程度で調子の良さをキープしています。
一般的に頭痛の治療は、頭が痛くなったら痛み止めを飲むイメージが強いですが、頭痛が多い場合は頭痛が起きないようにする治療が効果的です。鎮痛薬の飲み過ぎで頭痛が起きる場合もありますので、頭痛をこじらせない為にも早めに予防療法を行うことが大事です。