認知症関連の講演会に来ています
金沢医科大学で開催された、第1回北陸認知症SUMMITに参加しました
特別講演は、順天堂大学の八田耕太郎先生の、「せん妄」についての講演でした。
「せん妄」とは、突然発生して変動する精神機能の障害で、通常は回復可能ですが、注意力および思考力の低下、見当識障害、覚醒(意識)レベルの変動が特徴です。
認知症の患者さんを診察していると、時に「せん妄」に似た症状を認め、対応に苦慮する場合があります。
以前は精神疾患薬の使用や体幹抑制が主体でしたが、最近では看護ケアや新しい睡眠薬の使用などで予防していく治療が主体になっているようです。
今回の講演で再確認したのは、興奮する患者さんは何か目的であるはずで、その目的を知って対応すれば、薬を使用しなくても落ち着くことが多いとのことでした。
これは病気の人に限らず、人間社会のコミュニケーションの基本的な問題点だと思います。奥が深いですね。