認知症セミナーの座長をさせていただきました
今日は、診療終了後に認知症セミナーに参加してきました。
基調講演は口腔機能と認知症の関連でした。
「オーラルフレイル」は、口腔機能の軽微な低下や食の偏りなどを含み、身体の衰え(フレイル)の一つです。口腔機能の低下は咀嚼障害、嚥下障害を引き起こし、更に食欲低下、低栄養、サルコペニアをもたらし、要介護が2.4倍にもなるとのことです。
また、しっかり意識して噛むことによって、認知機能と深く関係する前頭前野の活性化が誘発されるようです。
認知症予防に口腔ケアが大切なことが再認識しました。
特別講演は地域連携による認知症予防・治療・ケアでした。
大分県の臼杵市での認知症研究推進に向けた連携についての報告がありました。
これは、ウエアラブル生体センサーやリストバンド型活動計を用いて、認知症発症リスクを調査しています。
このデーター解析から、運動、会話、睡眠が重要項目であり、散歩は8000歩程度、会話は2時間程度、睡眠時間は6~7時間、昼寝は40分以内が認知症予防に効果的なようです。睡眠にはアミロイドβの蓄積量を減らす効果がありますが、寝すぎると逆効果なようです。
結果的には、昔からの生活スタイル、早寝早起き、午前中に働き、昼寝して、午後は近所の人達とコミュニケーションをとることが予防になるのですね。