解離性脳動脈瘤(りゅう)破裂によるくも膜下出血

みなさんもご存知でしょうが、先日、芸能事務所の社長が「解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血」で亡くなられました。
くも膜下出血とは、脳の太い血管にできたコブ(瘤)が破裂することで発症する病気です。
くも膜下出血には、大きく二つのタイプがあります。
一つは一般的な「くも膜下出血」で、脳血管の弱い部分が膨らんだ『脳動脈瘤』が破裂することで発症します。もう一つが『解離性脳動脈瘤』で、3層構造になっている血管の壁の1層目、あるいは2層目がメリメリと裂けて、血管壁の中側に血液が入り込んで膨らみます。これが破裂したのが、解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血です。
解離性脳動脈瘤は首の後ろ側にある2本の椎骨動脈にできることが多く、そのきっかけとなるのが、首をひねる行為です。
運動中に転んで首をひねったときや、肩こりなどの施術で首をグキッとひねられたとき、車の運転で後ろを振り返ったときは要注意です。ボールを投げる動作や、野球のバットやゴルフのクラブを振る動作なども危ないです。こうした動作の後、後頭部や首のあたりに痛みを感じたら、迷わず脳神経外科を受診してください。このタイミングで解離性脳動脈瘤が発見されれば、大事に至らないですむ確率が上がります。



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