高山病(こうざんびょう)の頭痛
先日、白馬岳(2932m)に登山してきました。久しぶりの登山でしたが、2800mを超えた辺りから頭痛が出現しました。山頂に着く頃には、頭痛はひどくなり、鎮痛薬を飲むほどでした。
通常2500m以上の高所で起きる症状をまとめて高山病と言います。症状は、頭痛、吐き気、嘔吐、全身倦怠感、めまい等です。高所では気圧が低下し、酸素の濃度が薄くなります。酸素の濃度が薄くなると、手足の血管を収縮させ、脳や心臓への血液量を増やして酸素不足を補おうとします。脳の血液量が増えることで脳の血管が拡張し頭痛が起きると考えられています。
治療の基本は高度を下げることで、症状の応じて薬の服用や酸素投与も行います。
最近では高山病の予防として、アセタゾラミド(商品名;ダイアモックス)を服用することが主流です。アセタゾラミドは緑内障の治療薬ですが、高山病の予防薬として効果が認められており、日本では自費診療で処方されています。当院でも高山病外来でアセタゾラミドを投与しています。
高山病が心配な方にお勧めで、私も次回の登山ではアセタゾラミドを服用しょうと思っています。